CloudFrontで地域指定によるアクセス制御をしてみた。
はじめに
こんにちは、 岩崎 です。
本記事では、CloudFrontの地域指定によるアクセス制御を試してみました。
国単位でアクセス制御ができるため、限定的にコンテンツを配信したい場合に使用できます。
やってみた
本記事の内容に入る前に、下記の記事を参考にCloudFront経由でS3の静的Webサイトを公開する手順を完了してください。
アクセスできることを確認する。
アクセス制御の設定をする前に、作成したリソース(今回はWebサイト)にアクセスできることを確認します。
できること
CloudFrontの地域アクセス制御(Geo-restriction)は、特定の地理的位置からのコンテンツへのアクセスを制限または許可する機能です。この機能を使用することで、ウェブサイト所有者やコンテンツ配信者は、特定の国や地域からのアクセスを制御できます。
CloudFrontのコンソールから作成したディストリビューションを選択し、セキュリティのタブを開きます。
「CloudFront geographic restrictions」の ▶︎ をクリックします。
右のEditをクリックします。
この画面でアクセスを制限または許可する設定をします。
Allow list
まずは許可の設定から確認してみます。
Allow listを選択して、国を選択します。
まずは日本のみを許可して、変更を保存します。
保存ができたら、先ほどアクセスを確認したリソースに再度アクセスしてみます。
許可設定したので、問題なくアクセスできることが確認できます。
では、リストから日本を外し、他の国を追加して変更を保存してみます。
保存ができたら、再度アクセスしてみると、エラーページが表示されました
日本語翻訳すると、国単位のブロックがされていることがわかります。
Block list
次に、Block listを試してみます。
先ほど同様、日本を追加して、変更を保存します。
アクセスしてみると、しっかりとブロックされました。
次に、リストから日本を外し、他の国を追加して変更を保存します。
アクセスしてみると、正常にWebページが表示されました。
まとめ
本記事では、CloudFrontの地域指定によるアクセス制御機能について実践的に解説しました。この機能を使用することで、国単位でのコンテンツアクセスの許可や制限が簡単に行えることが確認できました。
主なポイントは以下の通りです:
- Allow list(許可リスト)とBlock list(禁止リスト)の2つの設定方法がある
- 設定はCloudFrontコンソールから簡単に行える
- 設定変更後、即座にアクセス制御が反映される
- 制限された地域からアクセスすると、専用のエラーページが表示される
この機能は、ライセンス制限のあるコンテンツの配信や、特定地域向けのサービス提供など、様々なユースケースで活用できます。ただし、VPNなどを使用すれば回避可能なため、より厳密な制御が必要な場合は追加のセキュリティ対策を検討する必要があります。
CloudFrontの地域指定によるアクセス制御は、グローバルなコンテンツ配信を行う上で非常に有用なツールです。ぜひ、自身のプロジェクトやサービスでの活用を検討してみてください。
参考になりましたら幸いです。
参考記事
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